歯の矯正に市販のマウスピースを使うのは危険?メリット・デメリットを解説
歯列矯正をできるだけ安く、手軽に行いたい人は「市販のマウスピース」という選択肢を検討されるかと思います。そもそも装置がマウスピースという時点で手軽であり、しかも歯科医院に通院せず、安価に矯正を進められることから、極めて大きなメリットが得られそうなものです。その一方、市販のマウスピースは危険であるという話もよく耳にしますよね。今回はそんな歯の矯正に市販のマウスピースを使うメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。
市販のマウスピースで矯正するのは無理?
結論からいうと、市販のマウスピースで適切な矯正効果を得るのは極めて困難です。矯正治療というのは、歯科医師の中でも難易度の高い分野であり、歯科医師免許を持っているだけでは十分な矯正処置を施すことができません。実際、矯正歯科などで歯並びの治療に当たっている歯医者は、その分野の勉強や臨床経験を日々積んでいるのです。
皆さんも普段は虫歯治療や歯周病治療しか行っていない歯医者にいきなり歯列矯正を任せるのは不安ですよね。それが市販のマウスピースとなるとなおさらです。それでも市販のマウスピースで歯並びを治したいという方もいらっしゃるかと思いますので、この製品を使ったメリット・デメリットをご説明します。
市販のマウスピースのメリット
◎費用が安い
市販のマウスピースの最大のメリットは「費用が安価」である点です。インビザラインに代表される一般的なマウスピース型矯正装置は、80~100万円程度の費用がかかりますが、市販のマウスピースは1,000円程度のものもあります。つまり、市販のマウスピースであれば歯科医院の1,000分の1の費用で歯並びを調整できるのです。歯列矯正において経済面を最重要視している人であれば、これほど大きなメリットはないでしょう。
◎薬局やネットで購入できる
市販のマウスピースは、街のドラッグストアや薬局、インターネット上のショップで購入できます。歯科を受診する必要もなく、手軽に歯列矯正を始められるのが大きな魅力です。
市販のマウスピースのデメリット
◎歯並びが悪くなることがある
市販のマウスピースは、医学的根拠に基づいて歯を動かすわけではありません。そのため、人によっては市販のマウスピースで歯並びの乱れが悪化することもあります。
◎異常を自覚しにくい
仮に、市販のマウスピースによって歯並びが悪くなったり、歯や歯茎に深刻な悪影響が及んだりしたとしても、それは専門家でなければなかなか発見できません。お口の異常を自覚しにくい分、トラブルもより深刻化していきます。
◎トラブルに気付いても対処できない
市販のマウスピースによるトラブル・異常に気付けたとしても、一般の人が適切に対処するのは難しいです。最終的には矯正歯科に対応してもらうことになるため、自分で歯列矯正をする意味もなくなってしまいます。
◎そもそも適切な矯正効果は得られない?
歯科医院で受ける歯列矯正では、オーダーメイドのマウスピースを使用します。さまざまな医療機器を使って精密検査を行い、歯科医師が正確に診断することで初めて製作できるマウスピースです。その点を踏まえると、既製品のマウスピースで適切な治療効果が得られるとは思えませんよね。
今回は、市販のマウスピースを使って歯並びを整える方法について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。市販のマウスピースにもメリットとデメリットの両方がありますが、歯科医師からすると、歯列矯正の選択肢のひとつとして推奨することはありません。それは市販のマウスピースを使って歯並びを治すことに大きな危険を伴うからです。そんな歯列矯正についてお悩みの方は、お気軽に当院までご相談ください。まずはていねいにカウンセリングいたします。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ─ |
午後 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ─ |
午前:9:00〜12:45
午後:14:00〜17:45
△:14:00〜17:00
休診日:日曜・祝日